「メカトロ人材育成」はここがポイント!
メカトロ研修(実習編)では、ロボットの製作(メカ・エレキ)とプログラミングによる制御技術を短期間で習得します。手を動かしながらハードウェア、ソフトウェアの単体技術と、両者の擦りあわせ技術を学ぶことで、システム全体のトータルバランスを図ります。
トータルバランスとは何か?を理解することで、メカトロにクスで重要な、ムリ・ムラのない、より強靭な機械システムを作るための基礎と実力を構築します。
1.メカトロ設計に必要なスキル
メカは、“動作”いう基本機能を決める重要な役割があります。機械の3悪要素である「振動」、「剛性」、「摩擦」をしっかりと解決しておかなければ、電気電子制御において、苦労やトラブルが絶えません。
エレキは、情報(ソフトウェア)から運動(メカ)までをつなぐ伝送経路の確保と入力・出力間で生じる判断・処理・調整を確実に行えるようにします。
ソフトウェアは、メカ動作(基本機能)に対して、より高度な付加価値を与える重要な役割を担います。「どのような動きが適切か」「どのようなプログラムで基本機能を向上させるか」といったアルゴリズムの確立は必須です。
研修を通して、これらの技術を体得します。
2.システムインテグレーション力を身に付けるために
人材育成では、「研修やセミナーで学んだことを仕事でいかに活用できるか?または、持続できるか?」が会社側の大きな期待の部分で、「研修で学んだ知識・スキルを自分の仕事でどう活かすか」というのが受講者の課題です。しかし、研修は実施したからと言って、仕事ですぐに成果を上げるということは難しく、また、研修がどこまで寄与されたかを定量的に把握することも困難です。したがって、研修の効果は、すぐに業務成果を直視するのではなく、段階的に定着させることが大事だと考えています。
Step1:受講者の反応を確認する
Step2:受講者の学習に対する理解度を測定する
Step3:受講者のモチベーション・行動を確認する
Step4:業務への結果を把握する⇒目標設定や研修設計の見直し
特に、初歩段階で、受講者の意識変化に直結する「とっかかり・手がかり:初動」は肝心です。とっかかりをどのような「狙い」で臨むかが、後続の研修や仕事の成果に現れてきます。
3.メカトロ研修の実践事例
弊社の実習では、冒頭に、講座の目的と概要を説明します。そこでは、初心者がわかるように、図や写真を多く用いたテキストを配布し、自由にメモできるようにしておきます。ここで大事なことは、多くの受講者は、普段から自分が関心のあることや自分の業務に直接関係しそうな内容でないと、メモをとらない傾向があります。そこで、講師自身の経験や失敗(成功)談を通して有益な情報を与え、研修と実務の関連付けとその意義について、伝授します。
また、目の行き届く範囲の少人数制を採用し、初歩(知る)、基礎(土台作り)、応用(変更・積み重ね)、実践(展開)と受講者が達成感を実感できるように丁寧に指導します。特に、初歩や基礎の段階では、それぞれのスキルに応じて受講者が興味を抱くようなモチーフ(テーマとゴール)を設定します。
弊社では、独自に開発した「ソフト(柔らかい)ロボット」を提供しています。ソフトロボットは、ほとんどの受講者が触ったことも、見たことものないロボットなので、関心度も高く、研修の集中力を保つことができます。また、ゼロベースからスタートとなるため、受講者同士の知識や経験の差異もあまり表れず、学びの伸びしろが大きい(行動変化につながりやすい)傾向があります。
初心者においては、一人一機の製作、短期集中型の実習は有効的です。メカトロ技術の機・電・情の3種目を2日間(12~14時間程度)のトライアスロン方式で実施し、競技会を経て技術の体得・体感を目指します。
また、ものづくりで重要な「精度」「効率」「生産性」について自身の手で生み出したロボットと他者とのロボットを比較しながら、議論します。議論を通して、情報共有やコミュニケーションの重要性を把握します。
参考までに、メカトロ研修(ベーシック)の内容とアンケート項目を示します。
1日目:価値(ベース)を創る
メカ・エレキによるソフトロボットの製作
・ メカの製作
↓ メカトロの基本機能を決定するメカを模倣、塾考する
・ エレキ機能(回路)製作
↓ メカを動かすための電気の仕組み、回路を自作して理解する
・ ハードウェアの動作確認
自作のメカと回路で、ロボットを前進、左右に動かして観察する
2日目:付加価値を高める
プログラミング(制御)・擦り合わせ・競技会と考察
・ ソフトウェアの制作
↓ C言語の理解、プログラミング、データ転送、動作確認
・ 擦り合わせ
↓ メカorソフトウェアの創意工夫を行い、最適なロボットへと調整する
・ 競技会
↓ 全員のロボットで競技する。動作の重要点(肝)を発見する
・ ものづくりの考察
一番早く移動できたロボットとタイムが伸びなかったロボットを比較し、その違いとは何かについて考察する。
「精度」、「効率」、「生産性」などへの影響について全員で議論する
2日目:アンケートの実施
KPT法により研修を振り返る
作業終了後、アンケート・自己評価を行い、意識・行動変化を把握します。
KEEP
・良かったこと、発見したこと
・続けること
「新しい価値を創造したか」「そのとき感じたことは何か」
PROBLEM
・課題点、問題点
・うまくいかなかったこと
「失敗したこと、難しかったこと」
TRY
・改善点
・次にやるべきこと
「どのような技術に興味を持ち、より深く身に付けたいか」
「習得した内容を実務でどのように活かせそうか」
アンケート結果により研修全体の成果を分析し、次の研修のための有効的な情報とプランをまとめて提案します。
4.メカトロ研修の費用
メカトロ研修費は、人数、時間、「〇〇を取り入れてほしい」のようなカスタマイズやご要望による研修設計によって上下変動します。
これまでの弊社の実践例より、参考までに提示しておきます。
⇒研修費用の相場は?
お問い合わせの多い質問です。社員研修費の相場は、ピンキリです。
個人事業主の講師や研修をビジネスで行っているBtoB専門の企業によっても異なりますし、講師の経験値や知名度によっても違いがあります。
ちなみに、技術系の研修費として、一般的には、
座学:1日(6時間) :従業員1人当たり(3.5万~5万円)
実習:1日(6,7時間):従業員1人当たり(6万円~10万円)が目安です。
弊社は大学発ベンチャー企業で、初学者にメカトロの門下を広げたいという位置付けで、実習・座学ともに低価格にてご提示しております。
「人材開発支援助成金」を活用されている企業様も多く導入されています。
費用や詳細については、お気軽にご相談ください。